ミニチュア能の演目は「高砂」 ― 2018/09/07
今回のミニチュア能の演目は『高砂』にしました。
相生の松によせて夫婦愛と長寿を祝う大変おめでたい縁起ものです。「高砂や~ この浦船に帆を上げて~~♪♪」父が結婚式のときに謡ってくれた思い出もあり、いつかミニチュアにしたいと思ってました。

この高砂を作るにあたって、能のストーリーをおさらいしてみました。
九州阿蘇宮の神官(ワキ)がお供(ワキツレ)を連れて都見物に行く途中、播磨の国、高砂の浦にやってくるところから前編が始まります。そこに老夫婦・尉(シテ)姥(ツレ)が現れて、松の木陰を掃き清めます。この老夫婦は松の精(姥は高砂の松、尉は住吉の松)であり、遠く離れていても心が通じ合う仲睦まじき相生の松(相老い)であると。。。そして、住吉で待っていると言い残して消えていきます。それを追って、友成たちも舟で住吉に向かいます。このとき謡われるのが「高砂や〜この浦舟に帆をあげて〜♪」ここで前半が終わります。

後半は、友成たちが住吉へ着くと、残雪が月光に映える頃、波間から住吉明神(後シテ)が出現します。千秋万歳を祝って颯爽と舞います。今回、後シテの住吉明神は作っていませんが、ミニ能舞台で飾るための高砂人形も作りました。↓
千歳の松、長寿、遠く隔たっていても睦まじい夫婦。また「相生」が「相老い」にも通じることなどから、『高砂』は夫婦和合・偕老長寿の象徴ともされるようになりました。結納品の中にも高砂人形がありますよね。

ストーリーを知れば知るほど、現地に足を運びたくなる私!
ということで。。住吉明神がいらっしゃる最終地点の住吉大社に詣でたわけです。
現在、住吉大社にはそのいわれのものは残っていませんが、住吉明神がイザナギから生まれた三神であることを知り、ひゃ〜となってるところです。神話は奥深いです。
毎年、私が作るミニチュア能を楽しみにしていた父♡きっと空の上で喜んでくれてると思います(๑˃̵ᴗ˂̵)
阪急うめだ本店9階 アートステージ
9月12日(水)〜